No think!

No think! は丸の内の箱屋、箱根ヶ崎が「人生を最高に旅せよ!」を合言葉に”旅や移動する事”を楽しむブログです。

受金具をメスと呼ぶことに違和感は無いけど風呂場の「カラン」が何なのかは気になる。

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ホットエントリーしていた受金具の話を読みまして。

受金具を「メス」と呼ぶことは男女差別なのか - ゆとりごと

 

こういった技術的、と言うか多少なりとも専門的な分野で使われている用語って語源の良し悪しはもう関係無くて言い易かったり、前の人が使っていたからなんとなくそのまま……だったり。

 

そういう分野で使われる言葉って何よりも伝わりやすい事を優先しているので言葉自体についてあんまり深く考えても仕方無い様な気もする。

オフセット印刷等で使われる「めくらニス」とか「めくらベタ」の「めくら」も元々は目が見えない人の事だが、仕事をしていてその事自体に意味を求める事は無い。

 

ちなみに「めくらニス」はオフセット印刷で使う表面加工の一種で印刷の全面にニス加工を行う事だ。

めくらベタも基本的には同様で、印刷紙の全面に同じ色をベタ塗りする仕様の事である。 

語源に対して意味を求めても仕方無い言葉もある反面、一方で非常に気になる言葉もある。

 

 浴室にあるアレ

カランである。

子供の時からずーっと気になっていた言葉の一つに「カラン」がある。

徐々に暑くなってくるこれらかの季節、一日の終わりに入るお風呂は格別である。

 

だが、シャワーを使う時に毎回気になるのだ。

シャワーと水道を切り替える部分に大抵「カラン←・→シャワー」とか書いてあるではないか。

カランって一体なに?

 

あまり関係がこの「カラン←・→シャワーの所に書いてあるカランとは一体なんなのか?」問題と「月極駐車場のぎめの部分はなぜでは無くなのか?」問題は子供の頃からの大いなる疑問であった。

 

子供ながらに出した回答が「なんかカランって音がしそうだから蛇口の別名をカランと言う」だった。

漫画とかの入浴シーンで「カポーーーン・・・・」って擬音がなっているのでなんとなくそんな感じである。

 

ただ、幼稚園・小学生ならまだしも、大の大人が「カランって何?」って聞かれた時に「漫画の入浴中の擬音がそれっぽいからカラン…」とか口が裂けても言えない。

 

カランとは

Googleで検索すると容易にカランについて調べる事が出来た。

正直、今まで調べなかった事が少し恥ずかしい位にあっさりと調べる事が出来た。

カラン

 要するに蛇口の別称の事である。

 そういわれると蛇口の形状も、どことなく鶴っぽい気がする。

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ちなみに「鶴」繋がりで、工事現場でお馴染のクレーンも同様に鶴が語源だそうだ。

意外な繋がりである。

 

想像であるが、オランダ語では「KRAAN」と表記するそうなので、喉の奥で発音する様な「クァ・ラーン」で英語表記では「CRANE」なのでシンプルに「クレーン」なのではないだろうか?

英語に疎い為、完全に想像と言うより創造に近い。

 

「カラン」とはどういう意味なのか。 最近では外国人観光客にも通じるように絵で表現しているものが多いが、カランとは蛇口のこと。つまり蛇口から直接出る方を指しているわけである。オランダ語で「鶴」を意味する「クラーン(KRAAN)」に由来する。長い管が鶴の首から頭に見える、というわけ。 ちなみに工事現場でおなじみの「クレーン(CRANE)」も元を辿ると鶴を意味する言葉。長い首を持つ蛇口とクレーン車、遠いようで実は近い関係なのである。

風呂の「カラン」と工事現場の「クレーン」の意味・由来は鶴だったり

 

何故オランダなのか?

と、ここまでは正直Google検索一発で出てくる。

「カラン 何故?」とでも入力すれば赤ん坊でも調べれられると思う。

もう少し掘り下げて考えてみたい。

 

語源は解かったが、疑問が一つ。

何故オランダ語なのか? である。

オランダ自体に正直あまり縁を感じないので「誰だおまえ」感は、ある。

 

幾つかのサイトを調べてみたがこれと言って決め手になる様な情報が無い。

多少なりとも説得力と言うか可能性……希望……そんな物を感じた情報が一つあった。

 

Q:

シャワーのカランってありますよね?最近それをオランダ語で「蛇口」って意味だということを知りました。
しかしなぜ英語ではなくオランダ語を用いるのでしょうか?シャワーは英語ですよね?

 

A:

蛇口と言うモノが日本にもたらされたのは江戸時代のことです。
当時の執政、徳川幕府は西欧諸国との交流を禁じていましたから、宗教を排した通商代表部のみを出島に開館することを許されたオランダだけが、西欧文化の紹介者だったのでしょう。
当時の日本の国情で、第一外国語がオランダ語だったということでしょう。

シャワーのカランってありますよね?最近それを... - ロシア語 | Yahoo!知恵袋

 

確かに一応の説得力は感じる。

ただそこから更に少し掘り下げて蛇口がもたらされたのが江戸時代とする明確な証拠が見つからなかった。

別途書物などに記載されていれば解からないがざっと調べた限りでは有力な手がかりが見つからなかった。

あと、ヤフー知恵袋がソースなのはなんかである。

 

Wikipediaからではあるが、日本の近代水道の夜明けは1887年(明治20年)である。

江戸時代からそれほどズレている訳では無いが随分ざっくりしすぎている。

 

「蛇口」の語源は、日本の近代水道初期に道路脇の共用栓(公共水飲み場用の水栓)のデザインで「」を用いたことに由来する。1887年(明治20年)に横浜から日本の近代水道が始まったが、当時はイギリスから輸入した共用栓に欧州の水のである「ライオンの頭部」(獅子頭)が採用されており、日本製の共用栓を製作する時には「」を用いたが、その名称は空想上の動物である龍の元となった生物としての「蛇」から「蛇体鉄柱式共用栓」と呼ばれた。

蛇口 - Wikipedia

 

もう少しあれこれ調べた結果、知恵袋以外の比較的信頼度の高い場所にソースを見つける事が出来た。

 

正直、カランって何? と言う素朴な疑問から日本の水道史を紐解いて、水道局やら蛇口の歴史やら調べるとは思わなかった。

辿り着いた先は「一般社団法人 日本バルブ工業会」である。

一般社団法人日本バルブ工業会

 

Wikiに専用のページは無く、日本機械工業連合会のページに名前の表記があるのみで若干マイナー感は否めない。

それでも歴とした連合会、明日の日本のバルブ工業の進歩発展はこの工業会に掛かっているのである。

 

ここのJVMA通信と言う会報の最新号に表記がある。

たまたま、TVの番組でも放映されたクイズの内容が抜粋されておりそれを見つける事が出来た。

番組内での出題「お風呂の蛇口に “カラン” って書いてあるのはナゼ?」

答え: カランとは、その見た目から オランダ語の “鶴” という意味の言葉からきている。

(19世紀にシャワー切り替え式の蛇口が誕生したのがオランダ)

※諸説あり

一般社団法人日本バルブ工業会 - JVMA通信

(ここから閲覧できるPDFにて)

 

あれの開発元がオランダだったらしい。

やるなオランダ人!

若干※マークが気にはなるが一般社団法人が発表しているソースであればそれほど的外れでは無いだろう。

 

ホットエントリーで見かけた「受金具をメスと呼ぶのはいかがなものか?」と言う記事から話が膨らんで日本の水道史に触れる事が出来た。

物事の名前には必ず語源があり、その語源は物事をシンプルに伝えよう、正確に伝えたいと言う意思があると思う。

その意思を無視して、表面的な善悪の判断で「言葉狩り」とも言える行為をするのは行き過ぎていると言えるだろう。

色々な言葉が生まれては消えてく世の中だからこそ、一つ一つの言葉を大切にしたいと思う。

 

 

それでは、また。